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研修講座のご案内

冬季研修講座のまとめ

2019年01月23日(水)更新

小学校における外国語活動・外国語科の授業づくり

はじめに

厳冬の候、胆振管内教職員の皆様方には益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。また、平素より胆振教育研究所の研究にあたり、多くのご理解とご協力をありがとうございます。

本教育研究所では、教職員の研修への寄与と、資質向上を目的に冬季研修講座を開催してきました。2020年度から小学校で教科となる外国語の授業において、各学校では試行錯誤しながら実践されていることと思われます。そこで今回は、「小学校における外国語活動・外国科の授業づくり」を目的とした講座を開催しました。

講師には、登別市 外国語活動巡回指導教員 板垣 恭兵 氏
     伊達市 外国語活動巡回指導教員 堀 千佳子 氏
をお招きし、講座を行っていただきました。

以下は、講座の内容をまとめたものです。少しでも多くの先生方にご活用いただけると幸いです。

講師

登別市:外国語活動巡回指導教員 板垣 恭兵 氏

登別市:外国語活動巡回指導教員 板垣 恭兵

伊達市:外国語活動巡回指導教員  堀 千佳子 氏

伊達市:外国語活動巡回指導教員 堀 千佳子

研修講座の様子

研修講座の様子

新しい年を迎え、寒さが厳しい日でしたが、胆振各地から25名の先生方が参加してくださり、開催することができました。講座は二部構成で行われ、参加された先生方も、本教育研究所所員にとっても、明日からの実践に役立つ大変有意義な内容となりました。

第一部は板垣氏による講座で、単元構成の工夫として、バックワードデザインによる授業づくりについての話がありました。具体的には、最終目標を最初に設定し、その目標実現に向けてカリキュラムをデザインする計画のことです。『単元のねらい・評価の設定』→『単元のゴールの活動設定』→『単位時間ごとのねらい・評価の設定』→『帯活動の設定』→『学習活動の設定』という流れで授業を構成していきます。また、帯活動の例としてSmall talkを参加者全員で実演しました。ポイントは①雰囲気づくり(教師がデモを示す)②やらせっぱなしにしない(活動の途中でフィードバックを挟む)③聞き手の指導(目線や姿勢などの態度、相づち)です。指導する際に大切にすることを実感しながらの活動でとても参考になりました。

第二部は、堀氏による講座で、ALTとの連携の仕方についての内容でした。ALTは、英語のインプットや適切なフィードバックをすることが役割なので、担任は、授業づくりや単元のデザインの中で、ALTの魅力を最大限に引き出すことができるように活用することというお話をされていました。例えば「間違った英語を話して子どもたちが間違った英語を覚えてしまうのでは?」と心配することなく、そこをALTに助けてもらうことです。外国語によるコミュニケーションを図る資質や能力を育成するには、相手を意識することが大事であり、その際のポイントは「短く、簡単に、ゆっくり、繰り返す、身振り」で、ALTと連携しながら活動の充実を図ることが大切であるということです。最後に、実演として、ビンゴゲームのやり方を、どのように子どもたちに伝えたらよいかを考え、使えそうな英語単語や身振りを考えて参加者同士で演習しました。また、ALTと2人で子どもたちにルールを伝える場合には、①ALTの説明と同時進行で身振りを交えてやって見せる、②ALTの説明の後、児童に確認(もちろん英語で)することが大切だということでした。参加者全員で知っている英単語や大きな身振りを活用しながらの演習となりました。

外国語活動・外国語科の授業づくりに必要な「単元構成や帯活動のポイント」、「ALTとの連携」など、とても有意義で参考になる講座でした。この講座で学んだことが、これからの授業で生かされていくことを願っています。

参加者の声

    研修講座の様子

  • 子どもたちと同様の活動(自己紹介)のみならず、適切な活動内容を考える教師目線の活動もあったので、講義内容が様々な実感を伴って理解できたところがよかったです。ペア活動もいくつかあり、講義でお聞きしたことをアウトプットできてよかったです。
  • 実際に授業をするときに、何をどのように準備するとよいか考える機会となりました。授業を進めるときに必要な英語表現を知りたかったのですが、ALTを活用・連携していくとよいということも、改めて考えさせられました。
  • 「単元を通じて繰り返し取り組ませる活動を位置付ける」の考え方が大変参考になりました。また、「良い聞き手をどう育てるか」という課題について、大変大きな示唆をいただきました。「コミュニケーションの相手に対する意識の大切さ」や「ALTとのTTの際に留意すべきこと、どう一緒に授業を進めるか」ということを改めて考える貴重な機会となりました。
  • 外国語での単元の見通しやALTとの関わりなど、授業で使えるものがたくさんあり勉強になりました。ゴールを明確にして授業づくりをしていきたいと思います。
  • 今後に向けてどのような指導を進めていけばよいかを学ぶことができました。単元全体を意識した指導計画を立てることの大切さを改めて感じることができました。
  • 自分の授業を振り返り、改善につながるよい機会でした。ありがとうございました。ALTとの関係づくりを大切にしていきたいと思います。
  • 研修講座の様子

  • 授業内でのALTとの連携の仕方や学級担任の立ち位置を再確認できて参考になりました。単元計画の構成などを自校でも取り入れて今後の教育に生かしたいと思います。
  • 子どもたちと一緒に活動をつくっていくことが、楽しい外国語活動の雰囲気づくりにつながると思いました。難しく考えすぎずにALTとも関わっていきたいと思います。
  • 英語が苦手で授業を毎時間、恐る恐るやってきましたが、3学期からはもっとALTとコミュニケーションをとって楽しくやっていこうと思いました。
  • 授業の組み立て方や単元構成で無理なく目標に到達できるよう、意図的な工夫が必要だと感じました。スモールトークでは、相づちやリアクションは大切ですね。自然体でやり取りできることが、子どもたちの英語への垣根が低くなり楽しくなると思います。ALTの活用の仕方も勉強になりました。ALTとのコミュニケーションも積極的に取っていきたいと思います。
  • お2人の先生方の説明がシンプルでとても分かりやすく、楽しく研修に参加することができました。子どもたちに、先生も英語が話せなくても頑張ってコミュニケーションする姿を見せればよい!というお話が聞けてよかったです。
  • 外国語のゲームやアクティビティ等、知ることができてよかった。英語が全く話せないので、話せないなりにジェスチャー等を交えてやっていきたいと思います。とても参考になりました。
  • 具体的でわかりやすいお話であっという間でした。特に、外国語表現に苦手と思っている子へのインプットとアウトプットのバランスが大切なところ(私がアウトプットさせたがっていたと反省しました)勉強になりました。私自身、英語は好きですが、うまく表現できず困っていましたが、それでもいいと少し自信がもてました。ありがとうございました。
  • 両名のエネルギッシュな講座を受けて自分の授業も、もっとエネルギッシュにしたいと思いました。小学校の先生向けのポイントやアドバイスなどを聞く中で、小学校の外国語科のイメージが付きました。新年度の中1がどのような授業を受けていたか意識しながら指導計画を立てたいと思います。
  • 小学校の先生方が工夫されていたり、努力されたりしていることが少しですが分かった気がします。中学校の先生方も知る必要があると思いました。

 

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